由良の海が町と女性を笑顔に!?
和歌山県由良町の小引(こびき)・戸津井(とつい)周辺に自生している「紀州あかもく」。昔からあったものの食用としていなかったその海藻がいま注目を集めています。
▲戸津井漁港
ある日、磯焼け対策の調査中に県水産試験場の職員から「あれも食べられますよ」と聞いて驚いた紀州日高漁協戸津井支所の筆頭理事、中村和孝さん。海面近くまで繁り、船のスクリューに巻きつけば後の処理が厄介とあって、昔から「漁の邪魔」と忌み嫌われる海藻だったからです。
▲由良町が和歌山県初のアカモク産地となった立役者(中村ご夫妻)
さらに驚いたのは食べると独特の食感と粘りがありおいしいこと。調べると健康や美容に良い成分が豊富に含まれるスーパーフードだということがわかってきました。町内を見ても他の場所には群生しておらず、藻場としての条件が整う小引はいわば宝の海。こうして海の嫌われ者が町の新たな水産資源として生まれ変わりました。
和歌山県日高郡 由良町
日本のエーゲ海とも称され、万葉集にも詠まれた白く美しい石灰岩をたたえる白崎海岸をはじめ、山と海に囲まれた風光明媚な町、由良町。
天狗の寺で知られる興国寺や夏でも涼しい戸津井鍾乳洞、スヌーピーに似た島など、見所も遊び所もたくさんあります。
▲スヌーピー島(つる島)